リトル・バイ・リトル

0歳の女の子を育てながら暮らしています

ブログを始めようと思ったワケ

2014年の7月、丁度30歳になって少しで女児を出産しました。

子育てはスタートしたばかりですが、とても楽しくて幸せな毎日。

 

ブログを書こうと思ったのは、出産してから(妊娠してからという方が正確かな)自分の中で新しい価値観が沢山生まれたり、30年も生きてきたけれど味わったことのない感情が溢れることもある中で、この瞬間をきちんと記録しておきたいな、と思ったから。

 

この先まだまだ続く家族の物語の中で、どうしようもなく辛い日や、上手くいかない事も待ち構えていると思います。

そんな時に読み返して自分を奮い立たせるためだったり、娘の反抗期に備えてだったり、もしくは娘が嫁入りする時に夫と「そんな事もあったね、懐かしい」と振り返ってみたりするためだったり。

 

何だか色々と理由はありますが、スタートします。

 

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妊娠している予感

その日は突然やってきた。

 

1週間前にバンコクから帰国して以来ずーっと気持ちが悪くて胃がムカムカする。
あの灼熱の暑さと、タイ料理の香辛料にやられたんだな。それにしても長引くな。体調不良のせいで生理まで遅れてるよ。30歳手前となるとカラダもやっぱり歳を取るんだな。なんて思っていた。

 

「ただの疲労」と思い込んでいたけれど、1週間経っても胃のムカムカは治まらない。
それどころか、大好きだったクロエの香水を、いつものように体に振りかけたとたんクラクラーっとして地面が揺れている感じがした。
お風呂上がりに柔軟剤の香りがするバスタオルに身を包まれる瞬間は、小さな幸せを感じる時間だったのに、なぜだか甘ったるい香りが鼻の奥の粘膜にまとわりついて吐き気が一気にやってくる。

 

ここまで来たら、何人もの友人から教えてもらった「妊娠した時の話」が頭をよぎって、もしや・・・という気持ちが湧いてくる。

 

子供はずっと欲しいと思っていた。
夫とも「将来は子供2人か3人は欲しいよねー」なんて話もしていたので、妊娠して困ることなんて1つもなくて、むしろ喜ばしいことだけれど、7ヶ月後に結婚式を控えていたこともあって、まさかこのタイミングで妊娠なんてしないでしょ、と高を括っていた。

 

そうこうしていると、会社でインフルエンザの予防接種を受けなければいけない日がやってきた。
「もしも本当に妊娠していて、予防注射の影響でお腹の子供に何かあってはいけない!」という本能のようなものが働き、急いでマツキヨに妊娠検査薬を買いに行った。

渋谷のマツキヨは、狭い通路と棚に商品が所狭しと陳列されていて、なかなかお目当ての妊娠検査薬が見つけられない。
いつもの私なら、すぐに店員さんに声を掛けて商品を持ってきてもらうけれど、何だか恥ずかしい気持ちが沸々と湧いてきて、何度も通路を往復してようやく妊娠検査薬を手に入れて帰路についたのでした。

陽性反応

真ん中にクッキリと表れたピンクの線。
ハッキリと「陽性反応」だと分かった。

 

本当に妊娠していたら、どうしよう。7ヶ月後には結婚式なのに。
検査する前はそんな風に思っていたけれど、あのピンクの真っ直ぐな線を見た瞬間「ヤッタ!」と思わず声に出していた。

妊娠しているかも?!と期待をして、していなかった時に落胆したくなくて、自然と自分の気持ちをセーブしていたのかもしれない。

 

夫に「陽性反応」が現れた検査薬の写真をスマホでメールする。
すぐに電話が掛かってきて、「ドラッグストアの検査薬でしょ?明日すぐに病院に行こう!」と言ってくれた。

話し声は落ち着いていて、「嬉しい!」や「よくヤッタ!」などの言葉はなかったけれど、喜んでいるんだな、というのは電話越しの空気でとてもよく分かった。

 

後々聞いたことだけれど、病院の情報じゃないからあまり喜びすぎると、もし妊娠してなかったり、残念な方向に進んでいたら辛いでしょ、と。

何だか似た者同士の夫婦だな、と思った。