悪阻のツラさは体験した人にしか分からないよね
マタニティーライフにつきものなのが「悪阻」
みんな簡単に「悪阻」とか言うけれど、あれは経験したことのない人にしか分からない辛さだと思う。
それはそれは気持ち悪くて、電車に乗ることがまずツライ。
会社までは6駅の場所に住んでいたけれど1駅か2駅か進んでは途中下車をして、ベンチで休んでまた電車に乗り込む、なんてことをしていた。
そして、会社に着いても席に座っているだけで精一杯なんて日もあった。
今となっては申し訳ないと思えるけれど、本当に最低限の仕事しかしていなかったです。
何か食べていないと気持ち悪いんだけれど、食べるとまた気持ち悪くなるという悪循環。
そんな中味方してくれたのが、トマトとマクドナルドのポテト。
特に、トマトはタッパーウェアに詰め込んで常に傍に置いておいた。
寝る時は枕元に置き、気持ち悪くて目が覚めたらトマトをかじる。仕事中もかじる。
安定期でない頃、同僚にはトマトダイエットでもしているんじゃないかと思われていたくらい。
そして、週に2〜3回はマックにポテトを買いに行ってた。
何でか分からないけれど、他のファストフード店のポテトは嫌でマックのポテトが良かった。
飲み物も冷たいお水しか飲みたくなかったから、頼むのはポテトのSサイズ。それだけ。
自分的にはしんどかったけれど、悪阻で会社を休んだことは2回しかないから、きっと軽い方だったんだと思う。
悪阻が酷くて全然会社に来れない人なんて、本当にどうしようもなく辛いんだろうな。
自分が妊娠するまでは全然気が付かなかったけれど、電車に乗っていたりするとマタニティーマークを付けている人を良く見掛ける。
妊娠する前は分かっていなかったけれど、お腹が出ていない悪阻の時期と臨月が1番しんどい。
今は自分が電車で座っている時は、周りをなるべく1周見渡して妊婦さんがいないかチェックするようになったくらい。
環境の変化は自分をもつくづく変えてくれる。
マタニティーブルーと夫
妊娠期間中、これまで一緒に過ごした時間の中で最も仲が良くなかった。
(こう思っているのも私だけかもしれないけど・・・)
今となっては「そんな心配無用だったわね」と笑い話に出来るけれど、
妊娠期間中は「この人はちゃんと父親になる自覚があるんだろうか?」
「子供のことをちゃんと可愛がってくれるんだろうか?」と疑いの眼差しを向けていた。
自分の体はどんどん変化して、お腹はみるみると大きくなるし、胎動だって感じる。
赤ちゃんを迎えるにあたっての必要なものの準備とか、病院がやってくれるお産のための教室とか、赤ちゃんのことを考える時間がどんどん増える。
そして仕事も休みに入ったら、ますます脳みその中は赤ちゃんのことで一杯になる。
そんな中、夫はいつもと変わらない生活。
赤ちゃんに必要なものが何なのか、お産の時に男性は何をすべきなのか、そんなこと一切知らなかった。
スマホで検索すればお腹の中の赤ちゃんの成長具合とか、赤ちゃんに必要なものとかすぐに分かる時代なのに。
そのくせ、暇さえあればスマホをいじってニュース見たり、調べ事をしている。
そんな時間があるんだったら、赤ちゃんのこと調べてくれてもいいじゃないか!!!
私の不満は溜まる一方だった。
「ねぇ、赤ちゃんの予定日がいつか知ってる?」
募る不安を少しでも小さいものにしたくて、超基本的なクイズを夫に出してしまった。
「当たり前だろ、バカにしてんのか?」
さすがに夫のご機嫌もナナメになってしまった・・・。
それくらい何だか分からないけれど追いつめられていた。
父親としての自覚を持たせたいがために、区が開催している「両親学級」にも申し込んで行ってきた。
周りは純粋に、赤ちゃんを迎える楽しみがいっぱいでやってきている夫婦ばかりで、そんな中、私は「夫の意識改革をせねば!」という意気込み。
けれど他の奥さんたちと話してみると、実は同じような思惑の人もチラホラ。
何だそんなものか、と安心して、その後の講義とか沐浴練習とかオムツ交換練習とか、一気にどうでもよくなってしまった。
人形相手に沐浴練習してもなぁ・・・みたいな。
(せっかく開催してくれた区の担当者の方ゴメンなさい・・・。)
夫に父親の自覚を持たせたくて試したあれやこれや。
自分の不安な気持ちを少しでも打ち消したくて、色んなこと仕掛けてしまったけれど、本当に意味がなかったと今なら分かる。
そして今になって思うのは「あれはマタニティーブルーだったんだ」ということ。
その時は自分はマタニティーブルーだとは思いもしなかったけれど、夫の一言一言にいちいち腹を立てたり、目くじらをたてていた自分は間違いなくどうかしていた。
今まさにマタニティーブルーの人には、産むと終わるから大丈夫!と声を大にして言ってあげたい。
そして、あの頃の自分に教えてあげられるものなら、本当に教えてあげたい。
あの散々なマタニティーブルー期を上手くやり過ごしてくれた夫にも今なら感謝できる。
2人目の妊娠を躊躇するのは、出産の時の痛みよりも、あのどうやってもコントロールできない自分の感情だと思う。